自転車コラム INDEX




  サイクリング in イギリス その4

スポーツサイクル専門店EVANSにて

スポーツサイクル専門店 EVANS(自宅から徒歩1分) ウォーキング駅徒歩2分の好立地にあり、いつも顧客が絶えない。クリスマス休暇以外は土日・祝日も開いている 入り口には扱っているブランドの札が掛かっている。勿論TREKはトップ。シマノのロゴもくっきりと見える

盗難の翌日は祝日だったが、クリスマス以外は土曜日曜祝日も開いていると聞いていたので、店に相談に寄った。以下はそのとき得た情報である。

* 購入時日本のような警察の登録制度はない。
* 今回は保険を掛けていなかった。保険制度はあり、店にも資料が沢山ある。しかし保険料が高いので掛けない人が多く、勧めなかった。
* 購入後すぐフレーム番号を控えておくこと。但し、今回は購入したときの資料の中に記載があった。展示してあるTREKのチェーンを外し、フレーム番号を照合してくれた。店の中の展示自転車も全てチェーンで繋がれている。顧客の希望車種が決まると、チェーンを外して見せてくれる仕組みになっている。日本の自転車店よりセキュリティーに多くのお金を掛けている。
* 購入後自転車の写真も撮っておくこと。私も写真が趣味なので沢山撮って手元にある。
* 新しく自転車を買うつもりか?との問いに、日本から持ってくることも考えたいと答えたら、その場合は持参すべきこと。別送すると税金を含め高く付くから、と親切な説明があった。
* ロンドン周辺に23店舗を有するEVANSに、もし同番号のTREKが持ち込まれた場合は、すぐ連絡する。メンテナンスなどで持ち込まれる可能性が無きにしも非ずとのこと。

教会のところで人気がなかったと説明したところ、高価な自転車は見ればすぐ分かるので、いつでも狙われていると考えたほうが良い。周囲に人がいないように見えても、どこかで隙をうかがっていることは十分考えられる。残念だが、これがイギリスの実情であるとの説明。お礼を言って店を後にした。( EVANS CyclesのURL: http://www.evanscycles.com )


警察に盗難申請

ウォーキング警察署全景(自宅から徒歩1分) 英国調の洒落た建物

スポーツサイクル店EVANSに相談した翌日早朝、会社に行く前にウォーキングの警察(自転車店同様自宅の目の前にある)に寄った。



* 日本の警察でのようにその場で調書は取らなかった。受付のガラス越しに女性の警察官から4桁の内線電話番号を告げられ、すぐ横にある電話機で電話をするよう言われた。
* 電話に出た女性の係官は、申請理由を聞いてから、自宅と携帯電話番号を聞いた。今から調書の内容を聞くのではなく、後で電話をするのでその時に詳しい説明を聞かせてほしいとのこと。仕事時間を考慮し、夜10時ごろ自宅に電話が掛かってくることになり、警察を出て会社に向かった。
* この日の夜はいくら待っても電話は掛かってこなかった。翌朝再度警察に行くと、昨日と同じ内線に電話をするよう指示された。電話に出た女性係官は、昨日は夜遅くまで沢山の事件を処理していたため電話が出来なかった、と長々と言い訳してから、今日中に必ず電話をすると言って電話は終わった。いささかがっかりすると共に、イギリスの警察はこんなものだろうと納得もした。
* 会社に着いてから午前10時前に今度は約束どおり電話が掛かってきた。始めは携帯電話で話をしていたが、よく聞こえないため事務所の電話番号に掛け直すことになった。今度は間髪をいれずに電話が掛かってきた。係官の対応は素晴らしかった。丁寧できれいな英語で、必要十分な心配りのある話し方だった。前もってEVANSで必要な情報は全て学習済みだったので、一通り説明したところ、警察で必要とする情報は全て満たされているし、貴方は英語も十分できるので裁判になっても通訳を立てる必要はないですね、と予期せぬ説明までもらい少々ビビッタ。
* 保険に必要なので盗難証明証がほしいのですが、と言ったら、了解していますとの返事で安堵した。


携行品損害保険の申請

最初は保険のことなど念頭になかったのだが、日本にいる家族からも保険の適用が可能との連絡があり、いろいろ調べた結果申請することにした。

3社の保険が適用可能と判明

@ 日本で加入している損害保険
A JAL日本航空の損害保険
B 今回渡英するに当たって加入した海外旅行に特約条項としてついている携行品損害保険(海外で購入した物、例えば携帯電話、自転車なども対象)。

* 保険は国際ルール上いずれかの一社しか適用できないので、こちらで手続きし易いBを適用することにした。3社とも保険金の上限は1品10万円と決まっている。
* 損保ジャパンのヨーロッパ本部がパリにあり、24時間日本語で対応可能。電話にでた係りの日本人女性はてきぱきと適切なアドバイスをしてくれた。自転車自体は上限10万円だが、付属品も1品ごとに申請すること。多分イギリスの警察から盗難証明証が入手できるのは1ヶ月くらい掛かるだろうから、盗難受付番号と警察の住所電話番号のみでも申請可能なこと。


提出申請書類

盗難受付番号と警察の住所電話番号(本来は盗難証明証オリジナル)、保険契約書のコピー、保険金請求書をコピーしたのち記入したオリジナル、自転車を購入したときのレシートのオリジナル、以上は必須。これ以外に写真や状況説明資料などあれば尚良い。但し、付属品のレシートがない場合は、その旨記入のこと。送付先は保険資料にあるパリの損保ジャパン事務所。

とても分かりやすく親切な対応に感心した。幸いウォーキングの警察からは1週間で盗難証明証が郵送されてきたので、写真や状況説明書と共にオリジナルを同封することができた。

又、イギリスの郵便(Royal Mail)にインターネットで配達状況をトレースできる“airsure"制度があるのでそれを利用してパリに郵送した(73gで£5.22 約1,100.-円也)。

試しに自宅のパソコンで照会番号を打ち込んでみたところ、“9月12日12:46以前に配達されました"、と配達情報が表示された。

実は、正直に告白すると、このほかにもイギリスに来て僅か数ヶ月間に、仕事上も含めいろいろなことが重なって起こり、いささかイギリスにげんなりし、イギリスが嫌いになりかけていた。しかし、スポーツサイクル店EVANSの人の対応や、特にウォーキング警察の係官の素晴らしい対応に感銘を受け、逆にイギリスが好きになった。イギリスとイギリス人の素晴らしさをじわじわと肌に感じ始めている今日この頃である。

(中田 修二)