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シナリオ通りのラジオ出演
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松任谷正隆さんがパーソナリティをつとめる東京FMのラジオ番組に出演させていただいた。「普段通りに、何でも喋ってくれていいから」と本人はもちろん、マネージャーの鈴木さんをはじめ、スタッフの皆さんが口を揃えて言う。しかし大抵の場合、それは建前。手元には1時間番組にふさわしい8枚にも及ぶ台本があったのだ。
松任谷さんとは9〜10年ほど前からちょっとだけ親しくさせていただいている。自動車業界で氏は同業者である以前に有名人。先輩ジャーナリストに紹介していただいてなければ、今でもほとんど会話をすることなどなかったのではないかと思う。加えて、ある“秘密結社”のおかげでもある。
松任谷さんは「カー・オブ・ザ・イヤー」の選考会場でも、日本自動車ジャーナリスト協会の総会でも一人でいらっしゃることが多い。それは一人でいても寂しそうに見えることなどない、有名人独特の「オレに近づくな」オーラのせいか。実は非常にマイペースなだけなのだ。あのメガネの奥の目が常に何かを考えていそうで、話しかけていいものかどうか、相手に一瞬考えさせるような空気を人並み以上に持っているのは確かだ。でも、そのときにとんでもないイタズラや面白いことを想像、いや妄想していたりすることもあるらしい(そんな想像中でも目は笑っていないから、わからないが)。一方で仕事中の厳しい一面も何度か目撃しており、氏の凄まじきプロフェッショナリズムをコンサートの感動とともに味わせていただいている。その点では奥様もそう。ロサンゼルスに住んでいたとき、免許を持たない奥様を乗せ二人でショッピングに出かけたことがあったのだけど、初めてのドライブデート以上に緊張したと言ったら、そのときの心境をわかっていただけるだろうか。実はとても気さくな方だとわかるのに、それほど時間は要らなかったのだけど。そして、「松任谷さんの奥さん」は、由実さんでなければとても勤まらないだろうと言うことも…。
こんな風にお付き合いさせていただいている理由のもう一つが前述した“秘密結社”の存在。先輩ジャーナリストの“クリ坊”をリーダーとしたクラブ活動が始まって、やはりもう10年近くになるのではないか。ところが実はもはやこのクラブが秘密結社でなくなっている。松任谷さんが書かれた新刊「職権乱用」(二玄社)でその活動内容がとんでもない写真と共に明かされてしまったのだ。ガッガーン!
そうなんです。今回のラジオ出演、本当は最初に私のプロフィールを紹介する内容の会話があって、松任谷さんの“職権乱用”ぶりを暴露させ(私の作戦)、本の紹介に触れ、同時に私が制作に携わったクルマとエコの本の紹介をさせていただくつもりだった。地球温暖化についてだって話すつもりだった。ところが、「松任谷さんにもイメージというものがあるだろうし、…」、などと最初に躊躇したのが失敗。話は次々と脱線。質問魔の氏の思惑にマンマとはまり、公共の電波を使って話すまでもないような話を吐露させられたのは、私でした。これこそ放送作家さんではなく、松任谷さんのシナリオ通りだったのではないか。メガネの奥に潜むプロフェッショナリズムに敵うわけがないのだ。
ちなみに、松任谷さんの「職権乱用」(二玄社)は8月1日から発売になります。そして、この収録日の私の心境を最も表す写真が氏の「職権乱用」ブログに掲載されています。私も執筆に携わった「それでもクルマに乗るための100の知恵」(朝日新聞出版)は絶賛?発売中です。
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