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燃料電池車を製作!  

これはHorizon社が子供向けの教材として考案した『H-racer』という水素カーキットです。『H-racer』のHは会社の社名と水素のHydrogen(英語)をかけているのでしょうか。子供向けキットなのになぜか「“私にちょうどいい”プレゼント」としていただいたものなのです。新年早々、実家に運び、ポカポカの縁側で組み立てに挑戦しました。プラモデルも組み立てたことのない私が上手く走らせることができるのか…。

H-racerは水素を燃料として使う燃料電池車のミニチュアカーキットです。普通の子供用のオモチャなら乾電池がモーターを回し、タイヤが回転するしくみですが、燃料電池車は乾電池の代わりに水素(燃料)で化学反応を起こし電気を作る燃料電池という装置を搭載し、それがモーターを回すところが大きく違う点です。そしてこの仕組みこそが燃料電池車のシステムそのもの…、というわけで子供向けの学習用にこのキットが開発されたそうです。

主な付属キットは左右前輪タイヤの間にすでにモーターの取り付けられた車体とボディ、燃料電池、水素を貯めるゴム風船のようなもの。それに水素を作るための水素ステーションとソーラーパネルです。ソーラーパネルは水素ステーションで水を電気分解して水素を作るときの電力に太陽光を使うためです。つまりこのキットは水と太陽光と燃料電池で走ることができる“はず”です。

組み立ては、終ってみれば簡単でした。車体に燃料電池(cell)と水素タンクを取り付け、水素を燃料電池に運ぶビニールチューブの取り付けや電気配線を行います。そしてボディを載せてネジで留めればHydrogen Fuel Cell Car『H-racer』の出来上がり!

続いて燃料となる水素を作り、車に充填します。

水素は付属の水素ステーションに水を注ぎ、太陽光発電によって作られた電気で電気分解して作ります。水素ステーションのスイッチを入れるとLEDの青色のランプがティロロン、ティロロンと点き、「今、やってるよ〜」とばかりの演出をしてくれるのが楽しい(ウキウキ…)。水素はクルマのタンク(ゴム風船的なもの)にどんどんと貯まっていき、私の親指より少し小ぶりのサイズまで膨らんだら充填完了です。

そしていよいよ初走行。少々凸凹のあるコンクリート道路の上にマイ・マシンを置き、スイッチを入れると、私が作った『H-racer』は走る、走る! は・し・る、は・・し・・る(オヤオヤ?)、は・・・・し・・・・る・・・・。約1分間は走る予定でしたが、マイ・マシンの走行距離はわずか2m強。トホホ…。その後、何度か充填を繰り返し走らせましたが結果は同じでした。でも走ってくれたのだから、まあいいか…。かなり満足。

実際の燃料電池車もこのミニチュアカーのように上手くすれば太陽光を利用して水から水素を作り、燃料電池を使って走ることができてバッテリーも不要。クルマから排出されるものと言えば“水”のみ。究極のエコカーと言えます。自動車メーカーは開発を進め、試験導入はしているけれどそれが現実のものとなるのかどうか…。

価格とインフラが大きな壁です。一台一億円とも言われており、燃料電池はもちろん、作られた電力を蓄えるスタックや燃料となる水素を貯蔵しておく装置など、燃料電池車に必要なものがそれぞれ高価であるのが理由です。さらに実用化に向けインフラを整えるとなると、水素ステーションがガソリンスタンドのように利用できなければいけない。自宅にも設置できるようになるかもしれないけれど、まだまだ遠い存在です。

ただし『H-racer』のようなキットは燃料電池車を理解するのにとても良い材料。子供のころ、こんなオモチャが登場するとは思わなかったでしょ?色々なことを深く考えるよりも、チャンスがあればぜひ触れてみることをお薦めします! そして私のマシンがなぜ2mしか走らなかったのか、誰か教えてください。