| 2010年6月 掲載分
|
|
レンシュポルト・ポルシェの実力:Porsche 911 GT3 RS
|
2010/6/4
|
|
|
画像は欧州でデリバリーが開始されたポルシェの新型911 GT3 RSだ。すでに硬く速い現行GT3 RSをさらに速く硬くしたバージョンである。伝統的に911ファミリー中最高バージョンと呼ばれるのが、この911 GT3 RSだ。GT2は過激であり、911ターボはエグゾーストノートで911 GT3 RSに劣る。さて、その新着911 GT3 RSを試乗したメディアの評判は?
|
マシーンとしては最高なようで、ベタ褒めである。
さらに磨かれて研ぎ澄まされた911 GT3 RSは、現行の911 GT3 RSに搭載された3.6リッター水平対向6気筒ユニットを3.8リッターにまでスープアップ、最高出力は7900回転時に450馬力、20馬力程度、現行モデルよりアップ、その一方、最大トルクは43.91mkgと不変である。
エンジンはアイドリング時にはラフで振動も凄いが、一旦レヴカウンターが噴け上がるや、その音と振動はきれいで滑らかなものに変化する。4000から5000回転の間に美しいハーモニーをみせたあと、8000回転まで一気に駆け上がる。まさに正統なレースエンジンの申し子と言える。これさえあれば、GT2 RSのエクストラ170馬力など本当に必要なのだろうかとさえ思えてくる。
|
|
|
|
むろんこのスパルタンな911にはPDKダブルクラッチ式ギアボックスなどオプションにさえ用意されていない。純粋にモータースポーツの世界で鍛え上げられた6速MTのみ。ということは当然重いクラッチと敏捷なシフト操作が要求される。しかしギアレシオを見なおしたせいか、思ったよりもシフトもスムーズで、極上のエンジンと相まって素晴らしい世界を醸し出してくれる。最高速こそ2km弱(おそらく誰も気にしないレベル?)、現行モデルよりも低いものの、加速はより強力でシャープなものに変身を遂げている。
|
フロントのホイールアーチはGT2 RSのものを共用、リアには巨大なカーボンファイバー製ウィングが備わっている。エグゾーストシステムはチタン製で軽量化に寄与している。
ボディカラーだけが難点で、ファーストフェーズのオレンジやグリーンにレトロなRSステッカーはとてもカッコよかったのに比べると疑問符が付く。ボディカラーに関して言えば、ホワイトは追加料金なし、ブルーは10万、画像のグレイとブラックは30万程度の追加料金が発生する。ボディペインティングが不要な場合には取ってくれるようだ。
|
|
|
|
ちなみにある欧州メディアの評価(5点満点)は以下の通りである。
|
●ハンドリング
|
→
|
5点
|
|
●パフォーマンス
|
→
|
5点
|
|
●使い勝手
|
→
|
2点
|
|
●フィーリング
|
→
|
5点
|
|
●読者の好感度
|
→
|
4.5点
|
|
●総合評価
|
→
|
5点
|
|
Porsche 911 GT3 RS主要諸元
| 価格
|
1400万円(現地価格)前後
|
| 販売開始
|
現地販売中
|
| エンジン
|
3800cc 24ヴァルヴ水平対向6気筒、最高出力450馬力@7900rpm、最大トルク43.91mkg@6750rpm
|
| トランスミッション
|
6速MT、後輪駆動
|
| 性能
|
0-100km/h加速4.0秒、最高時速310km/h、平均燃費7.6km/ℓ、CO2排出量314g/km
|
| 車重 / 素材
|
1370kg / スチール
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4460×1852×1280mm
|
|
|
|
スポーツカー最前線短信×3
|
2010/6/11
|
◆芸術的ルマンカー?:BMW M3 GT2 Art Car
|
この極彩色にペイントされたド派手なクルマは、BMWがつくったアートカーであると同時に、BMWが今年のルマン24時間耐久レースにエントリーする1台でもある。BMWによれば、このクルマはBMWが作った17台目のアートカーで、デザインを手掛けたのはアメリカ人現代美術家のジェフ・クーンズ。
|
|
|
|
ジェフ・クーンズは80年代のネオ・コンセプチュアル・アート(シミュレーション・アート)を代表するアーティストの1人で、マルセル・デュシャンの流れを引き継ぐ作家として知られる。大衆文化の中のイメージを再構成するキッチュな作風で、マイケル・ジャクソンとバブルス君のリアルな彫刻やイタリアの元ポルノ女優で元政治家、チョッチョリーナと結婚してその新婚初夜写真集を出すなど現代アート界の異端児的存在とのこと。
多少プロモーション的な目的もあるだろうが、BMWは大まじめで、真剣にこのクルマでルマンを戦おうとしている。M3 GT2の実力は先月行われたニュルブルクリンク24時間耐久レースで見事優勝を果たしていることで実証されている。まあサーキットで目立つことは間違いない。
M3 GT2は4リッターV8から500馬力超を発揮する。今週末にサルト・サーキットで開催されるルマン24時間耐久レースにゼッケン79のM3 GT2アートカーは、ブリット・アンディ・プリオークス、ダーク・ミューラー、ダーク・ワーナーという3人のレーサーとともに出場する予定。
|
BMWがM1に匹敵するスーパーカーの開発を計画しているという速報が飛び込んできた。皆さんはBMW M1というクルマをご存じだろうか。
1970年代の後半、当時ポルシェの独壇場であったグループ4およびグループ5シルエットフォーミュラで巻き返しを図るためにBMWが開発したのがM1であった。277馬力の生産型、470馬力のグループ4仕様、3153ccにKKKターボを装着した850馬力のグループ5仕様の3モデルが作られた。
|
|
|
|
ボディデザインは巨匠ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザイン。BMWにとってミッドシップの駆動方式は未知であったため、ランボルギーニ開発とシャシー関連の製造を委託することとなった。開発はジャンパオロ・ダラーラが担当。シャシーは角型鋼管で形成されたマルケージ製セミスペースフレームを採用し、全ての応力を強靭なフレームのみで受け止める構造となっており、応力のかからない外板は全てFRP製で、ボルトオンと接着を併用して取り付けられている。1978年に完成したBMW初のスーパーカーであった。
そのM1の正統な後継モデルでありBMWのフラッグシップモデルとなるスーパーカーを開発する計画がBMWで前向きに検討されていることが明らかになった。主たる目的はBMWのスポーティなブランドイメージを強くアピールするためのショーケースとしての役割にある。むろんライバルのメルセデスSLSやアウディのR8を強く意識してのことだろう。2012年にデビュー予定の次期6シリーズの最高性能バージョンとして開発される可能性もある。続報が入り次第お届けしたい。
|
◆電光インプレッサ:Subaru Cosworth Impreza STI CS400
|
F1を筆頭にレーシングマシーンやエンジンの開発や製造、RS4やRS6といったアウディのモンスターマシーンのチューナーとして有名なコスワースが手掛けたスバル・インプレッサのコスワースバージョンが限定生産モデルのコスワース・インプレッサSTI CS400だ。価格は現地価格で約5万ポンド前後、0−100/hスプリントは3.7秒という電光石火の速さを備えたインプレッサの登場となる。
|
|
パワーは400馬力。ピストンは別物、強化されたコンロッド、プレッシャーをアップしたいオイルポンプ、新しいターボチャージャー、新しいエグゾーストシステム、そしてECUのアップグレードと、STI CS400はコスワースによって徹底的にチューンナップされている。
この結果、スタンダードモデルのスバル・インプレッサSTIバージョンよりもパワーは33%アップして5750回転時に400馬力を発揮する。トルクもスタンダードSTIより13.85mkgアップして55.4mkgを実現、0−100km/hを3.7秒で駆け抜けるというスーパーカー並みの加速性能を獲得している。
|
|
|
|
このパワーを支えるためにギアボックスには強化されたシンクロメッシュを与えるとともに、ショートストロークのシフトと新型クラッチが採用されている。当然シャシーも強化されており、コスワースの具体的な要望の下でビルシュタインとアイバッハが共同開発したサスペンションセットアップを装着、車高は10mm低くなっている。その他にも、レーシング用355mmディスクブレーキと6ポット・キャリパーやフロントバンパーとリアスポイラーが採用されている。
コスワース・インプレッサSTI CS400の生産台数?たったの75台という超プレミアで、現地価格で49,995ポンド。現地では今月中に販売が始まる予定。
|
|
|
トリビア:ルマン24時間耐久レース
|
2010/6/18
|
◆トリビア:ルマン24時間耐久レース
世界で最も古く、最も有名なルマン24時間耐久レースに関するちょっとしたクイズです。気軽にお楽しみください。答えは文末。
|
@ルマン24時間耐久レースの始まった年は?
A1953年、ジャガーはみずからのワークスマシーン、Cタイプに世界初となる画期的な技術を導入、圧勝します。その技術とは?
B1955年、観客席にレースカーが飛び込み、当のレーサーを始め80名以上もの観衆が巻き添えで死亡するという大惨事となりました。事故をおこしたメーカー、ワークスマシーン、レーサーの名は?
C1974年、ポルシェとフォードが試験的に導入した技術は?
D1971年にスティーブ・マックイーンの製作した「栄光のルマン」で彼の演じた役は?迫力のシーン撮影のためにカメラカーとして使用されたクルマは?
Eルマン24時間耐久レースの開催されるサーキットは?
Fそのサーキットの有名なメインストレートとバックストレートの名は?
G唯一ルマンで優勝した日本のチームは?優勝した年は?優勝マシーンの名は?積まれていたエンジンは?3人のレーサーの名前は?
H今年優勝したチームは?打ち立てた大記録とは?
|
|
◆やっぱりオープンフェラーリが好き:Ferrari’s 599 Roadster
フェラーリの次期新型モデルは599ロードスターに決定。6月8日、フィアットの総帥であり、フェラーリ会長である、ルカ・ディ・モンテゼーモロがロンドンでプレス発表した。
理由は「フェラーリの顧客の多くから、ハイパフォーマンス12気筒オープンをとラブコールが寄せられている」というもの。「今年のペブルビーチ・コンクールデレガンスでお披露目する」ことも公表した。
フェラーリはこの599のコンヴァーティブルモデルを8月のペブルビーチで公開する前に、現在、各国から選りすぐった顧客をマラネロに呼び寄せて事前に見せているとのこと。
モンテゼーモロは「私はこのフロントエンジン12気筒コンヴァーティブルがとても気に入っています。いつもと同じようにフェラーリコレクターの方々のために限定少量生産します。とても美しいクルマで、人生の一時期を楽しむにはもってこいのクルマだと言えるでしょう」と続けた。
|
|
フェラーリが最後に作った12気筒コンヴァーティブルは2004年の575スーパーアメリカで、ユニークな180度回転式ガラスルーフを採用したことで話題になったクルマである。現時点ではどのようなルーフを新型599コンヴァーティブルが備えるかは明らかにされていないが、フェラーリ・カリフォルニアの折りたたみ式ハードトップの採用が有望視されている。
|
|
|
|
エンジンは599GTBフィオラーノの620馬力V12を改良したものが搭載されると予測され、値段もオープンモデル相当にプレミアが付くものと予想される。
599コンヴァーティブルに続くのは来年の初めにデビューが予定されているオープンモデルの458イタリアとなる。
|
@1923年
Aディスクブレーキ
Bメルセデス・ベンツ、300SLR、ピエール・ルヴェー(このことをきっかけに、その後メルセデスはレースから長期間撤退する)
Cハロゲンランプ(夜間走行時の高速ストレートに対応するため)
Dガルフ・ポルシェチームのドライバー役、ポルシェ908(実際のレース中に撮影された)
Eサルト・サーキット
Fユノディエール&ミュルサンヌ
Gマツダ、1991年、787B、ロータリーエンジン、ジョニー・ハーバート+ベントラン・ガショー+ベルカー・ヴァイドラー
Hご存じでない方は、楽しみにご自分でお調べください。
|
|
|
|
12気筒スポーツカー競演:最強のクーペを探せ
|
2010/6/25
|
読者諸兄は12気筒を搭載した純粋な現役スポーツカーがこの世に何台存在するかご存じだろうか?即座に5台以上答えられた方は合格です。
今週は12気筒スポーツクーペのスペック比較、現行の6台のスーパースポーツのガチンコ勝負です。最大トルクの発生回転域、駆動方式、各性能などを比べてみて、自分にとってどのクルマが好みの1台か、どのスタイリングがもっとも美しいかを吟味してみてください。
|
@Aston Martin DB9 Coupé主要諸元
| 価格
|
2,100万円前後
|
| 販売開始
|
2010年7月現地販売開始
|
| エンジン
|
5935cc 48ヴァルヴV12気筒、最高出力475馬力@6000rpm、最大トルク61.37mkg@5000rpm
|
| トランスミッション
|
タッチトロニックU6速AT、後輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速4.6秒、最高時速306km/h、平均燃費6.9km/ℓ、CO2排出量345g/km
|
| 車重 / 素材
|
1760kg / アルミ
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4710×1875×1270mm
|
|
|
|
|
2003年にデビューしたDB9、さらに進化し続けている。根強いファンを持つ。
|
AAudi R8 V12 TDI Concept主要諸元
| 価格
|
未定
|
| 販売開始
|
未定
|
| エンジン
|
6リッター・ツインターボ・ディーゼルV12気筒、最高出力500馬力、最大トルク102.09mkg@1750〜3000rpm
|
| トランスミッション
|
6速MT、四輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速4.2秒、最高時速325km/h、
平均燃費9.9km/ℓ
|
| 車重 / 素材
|
1900kg / アルミ+カーボンファイバー
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4431×2029×1249mm
|
|
|
|
|
いまだコンセプトのディーゼルスーパーカー。いずれ限定生産化の予定。
|
BBentley Continental GT Speed主要諸元
| 価格
|
2,814万2,300円
|
| 販売開始
|
販売中
|
| エンジン
|
5998cc 48ヴァルヴW12気筒、最高出力610馬力@6000rpm、最大トルク76.60mkg@5000rpm
|
| トランスミッション
|
6速AT、四輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速4.3秒、最高時速325km/h
|
| 車重 / 素材
|
2350kg / スチール
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4804×2102×1380mm
|
|
|
|
|
プレミアムスポーツクーペの代表格。大人のためのスーパースポーツ。
|
CFerrari 599GTO主要諸元
| 価格
|
4200万円前後
|
| 販売開始
|
2010年9月現地販売開始
|
| エンジン
|
5999cc 48ヴァルヴV12気筒、最高出力670馬力@7600rpm、最大トルク62.06mkg@5600rpm
|
| トランスミッション
|
F1式6速シーケンシャルMT、後輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速3.35秒、最高時速330km/h超、
平均燃費4.9km/ℓ、CO2排出量486g/km
|
| 車重 / 素材
|
1495kg / スチール
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4665×1962×1336mm
|
|
|
|
|
栄光のGTOを冠した超限定生産モデル(599台のみ)。2億円近くするサーキット専用モデルである599XXのロードゴーイングバージョンだ。
|
DLamborghini Murcielago LP640主要諸元
| 価格
|
37,511,250円
|
| 販売
|
販売中
|
| エンジン
|
6496cc 48ヴァルヴV12気筒、最高出力365馬力@8000rpm、最大トルク67.467mkg@6000rpm
|
| トランスミッション
|
6速MT、四輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速3.4秒、最高時速341km/h
|
| 車重 / 素材
|
1665kg / スチール
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4610×2058×1135mm
|
|
|
|
|
最高時速340km超という弩級のスーパーカー。熱狂的なファンを持つ。
|
EMercedes Benz SL63 AMG Black Series主要諸元
| 価格
|
2,920万円
|
| 販売
|
受注生産
|
| エンジン
|
5980cc 36ヴァルヴV12気筒、最高出力675馬力@5400rpm、最大トルク102.09mkg@2200〜4200rpm
|
| トランスミッション
|
5速AT、後輪駆動
|
| 性能
|
0-100km.h加速3.9秒、最高時速322km/h、平均燃費6.9km/ℓ
|
| 車重 / 素材
|
1870kg / スチール+カーボン
|
| サイズ(全長×全幅×全高)
|
4605×1816×1298mm
|
|
|
|
|